nomad channel’s blog

アラフィフパパの気ままなblog

愛犬の死と向き合う

愛犬の死と向き合うにあたって

このブログをはじめて数日。 第一話に少しだけ登場した愛犬トイプードルの「LOCO」が2020/3/14 21:50に息をひきとり本日、葬儀が終わりました。
このテーマを公開するか悩んでいましたが、LOCOが傍にいた証を記し自分が感じた後悔を愛犬家の皆さんには感じてほしくないと想い書き記すことにしました。

元気な頃のLOCO

はじめに

ご存じの方も多いと思いますが「犬と私の10の約束」より

  • 私と気長につきあってください。
  • 私を信じてください。それだけで私は幸せです。
  • 私にも心があることを忘れないでください。
  • 言うことをきかないときは理由があります。
  • 私にたくさん話しかけてください。人のことばは話せないけど、わかっています。
  • 私をたたかないで。本気になったら私のほうが強いことを忘れないで。
  • 私が年を取っても、仲良くしてください。
  • 私は十年くらいしか生きられません。だからできるだけ私と一緒にいてください。
  • あなたには学校もあるし友だちもいます。でも私にはあなたしかいません。
  • 私が死ぬとき、お願いです、そばにいてください。どうか覚えていてください、私がずっとあなたを愛していたことを。

LOCOの生い立ち

2006年03月31日誕生(♂)、約2ヶ月の期間を経て熊本のブリーダーさんから我が家にやってきました。
最初の約1ヶ月は広めのゲージ内で無理をさせずに環境順応させ獣医のお墨付きをもらってからリビングに開放♬
急に広くなった世界に戸惑うかと思いきや、元気に走り回り、遊び、小さな体(当時は1.2kgで成犬時体重が3.0kg🐶)には見合わない量を食べ、寝るときは我が物顔でベッドに潜り込んできたなぁ(笑)
本当に病気も病院も、ほぼ無縁だった。



LOCOに体調不良のサインはあったのか??

ありました! 2018年10月31日 朝、LOCOの呼吸がおかしい。 伏せた状態で息を細かくゼーゼーとしており舌はチアノーゼで紫に。 しばらく様子を見ていると咳き込み、血が混じった水をはいた。 急いで病院にいくと心原性肺水腫と診断され緊急処置はしてみるが覚悟はして欲しいと宣告。

肺水腫により呼吸が難しい状態だった
 
低体温にならないよう温め、高濃度酸素、注射薬などの処置を行い3時間ほど経過したころ呼吸は落ち着き、自力で立ったり姿勢を変えたりできるまで回復。

一命はとりとめたのか?

医師に確認すると「心臓病」「気管虚脱」の症状があり複合的に肺水腫に至った可能性が高いと。 回復は奇跡的で「今晩が峠」。病院でもこのあとは注射薬を追加し温めて安静にさせるしかできないので、自宅で一緒に過ごす選択もできると説明を受けた。
治療はやりつくしたのであれば自宅に連れて帰りたい。 病院は緊張してストレスを感じるだろうし、万一の時、傍にいたいという判断だった。

自宅に戻り、体温が下がらない様に環境を整え一晩、傍にいることにした。 呼吸は安定して体の向きを変えたりはできるようになっているがまだ歩くことはできない。 水も食事もとれない。 当然排泄もコントロールできないのでオムツをはかせ安静にさせた。 疲れて横で寝てしまい深夜2時ころ目を覚ますと、LOCOがおなかのところにぴったりくっついて寝ている。 布団をかけ久しぶりに一晩一緒に寝た。

翌朝

呼吸はいつも通りになり、室内を普通に歩き、水・食事(ウェットフード少量)も取れるまで回復。
驚いたのは日課の散歩へ行きたいとせがむ!
正直、たった1日でこんなに戻るとは信じられなかった。 その後、病院へ再度向かい今後の治療計画を立ててもらった。

日課のお散歩へ

治療計画

  • 心臓病(メインの治療)

雑音がかなり聞こえる状態でレントゲンで見る限り心臓の肥大もある。 末期とは言わないが症状としてはだいぶ進行している。 延命に近い治療にはなるが心臓を安定して動かすための薬、そして体内のむくみを取るために利尿剤を内服薬として処方して様子を見ることに。
【今後起こるであろう症状】
 ①咳が頻繁に出る
 ②安静時の心拍数が増える(正常時は1分間に60回が目安)
 ③呼吸数が増える(正常時は1分間に20回が目安)
 ④脱毛症状が出る
 ⑤運動機能や消化機能の低下
 ⑥薬の影響で尿が増えます

  • 気管虚脱

外科治療は手法がいくつか確立しているが完治するとはいいがたく年齢や体力のことを優先すると外科治療は困難。 心臓病とあわせて内服薬を処方し症状の緩和を軸にした延命治療で専念することに。

その後、定期的な診察と毎朝晩の内服薬の効果もあり肺水腫の再発はなく体調はギリギリのところをキープしている感じではありました。 ただ、事前に説明を受けていた咳、脱毛症(耳と手脚)、散歩で歩ける距離が極端に減るなどの症状がはっきりとわかるようになってきました。 

大きな体調変化

肺水腫発症から16ヶ月経過の2020年2月初旬、突然下半身がむくみ始め数日で足が四倍くらいまでパンパンになる。 肺水腫再発を危惧し病院に診察へ行くと心機能が低下し始めており投薬量などを再調整する必要があるとのこと。 心機能の悪化速度を緩やかにする事とむくみを取り除くための処方薬を出してもらいました。
★むくみに関しては、牛の乳搾りのような感じで足先からお腹の方へ優しく絞り込むようにマッサージをしてくださいと! 恐る恐るゆっくり足のむくみを絞ると簡単に元の脚のサイズに戻ります。 ただすぐにまたむくむので朝晩毎日マッサージをする要領でやってあげてとのアドバイスで1週間ほど続けたところむくみは解消されました。 むくんでいた水(腹水)は利尿剤の効果でおしっこと一緒にゆっくり体外へ排出されるので一時的ではありますが、おしっこの量が倍くらいに増えました。

油断

むくみが完全に解消した2月下旬、体調面で大きな変化。

  • 散歩でたくさん歩きたがる
  • 元気な頃のように走る(短距離ですが)
  • 40cmの高さのソファに飛び乗れるようになる
  • 食事の量が増える(水もよく飲むようになる)
  • 咳をほとんどしなくなる

この16ヶ月ずっと体調を気にしてきたがここまで劇的に良化するとは思わず、延命治療中なのに治癒してきている!という安易な考えに陥っていた。
2月26日、排泄(かなり緩い)をラグの上に。 普段絶対にしない行動!! その後、念のためオムツを履かせるが漏らすことはない(便の緩さは日々改善)。 食事もしっかりしているし散歩も普段通り。 きっと大丈夫!
 

慢心

旅行のために実家で預かってもらうことに。 便の緩さは日に日に良化してきてる。 日課の散歩は距離が減ってきているけど毎日朝晩規則正しい。 リビングではお気に入りのマットでいつも通り寝ている。 ご飯は相変わらず良く食べ体調面は安定しているように見えた。

「3日だけだから」
「今まで問題なかったんだから大丈夫」

実家に着いてから、リラックスするまでしばらく一緒に過ごす。 いつも通りの落ち着く場所で休み始めたので行ってきますのスキンシップ。 両手で顔と頭、体をなでて玄関へ。

違和感

いつも玄関まで見送ってくれる(追ってくるが正しいかな)LOCO。 実家のリビングにお座りした状態から動かない?
次の予定に遅れ気味だったこともあり違和感を見過ごしていた。 今振り返ると実家に預けた時にそのような事は一回もなかった。

突然

実家の母とのやりとり。 帰宅が遅くなったので明朝迎えに行くと伝えた1時間後に3件の通知履歴。 気がつけなかった。 翌朝ではなく、そのまま迎えに行っていれば最後を看取ることができた。 22:23に通知に気付き電話をすると声にならない母。 すぐに向かうと伝え、妻にも説明し自分一人で実家へ。 20分後、花が添えられたLOCOを目の当たりにした。 まだ温かい。 横たわるLOCOの表情はとても穏やかで、ただただ眠りについているかの様だった。 
出て来た言葉は「最後に一緒にいられなくてごめん」「苦しかったよね」「怖かったよね」「長い間、頑張ったね」そのあとは話せなかった。
最後は心臓発作の様でした。 急に苦しみだし、そのわずか数分で息を引き取ったと母から聞くことができました。 14年間という時間、そして2018年10月に生死を彷徨った時、傍にいるよと伝えた大切な家族の最後に立ち会えなかったことへの無念さ、後悔は何事にも変え難い。

未来がわかったら、時間を戻せたら、

最後の一枚

火葬場に向かう直前、妻にお願いして花を添えてもらい、この写真を撮ってもらいました。 1週間経っても無念さや後悔の念は薄れません。 写真を撮ってもらいLOCOを見ていた時、初めて涙が出ました。
どんなに一緒にいたとしても家族の最後を看取れないというのは辛いです。
ただ、今はこう思います。 最後を看取れる事は幸せだと思いますが、最後に至るまでの時間をどれだけ大切にして来たか? 同じ言葉を話せないからこそ「犬と私の10の約束」を時たま振り返ることが大切だと。
悲しむ事はこのブログUPを最後にしてこれからは、楽しかった思い出を大切にしていきます。

14年一緒にいてくれてありがとう 絶対に忘れないよ



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